いなかの豪族|権六権六記

某大学大学院の院生です。ロボット工学の計算アルゴリズムを研究していますが…

岸辺露伴は動かない|富豪村 感想

昨日放送の岸辺露伴は動かない富豪村では、原作の雰囲気や小ネタがあったりしてめちゃくちゃ良かったです。脚本家の小林先生(仮面ライダー龍騎などを担当)凄すぎですね。

昨日の放送ではマナーが鍵になりましたね。

歴史でマナーといえば有職故実ですかね(勝手な妄想)。有職故実といえば伊勢氏(北条早雲が出た室町幕府の政所を務めた名族)ちなみ森鴎外伊勢貞丈故実の本を読めば貸本屋卒業といっています。あと、吉良吉影じゃなくて吉良義央(忠臣蔵)が頭に浮かんできます…

ということで最近読んだ歴史の本で岸辺露伴が言った例え話に近いような話をします。以下に述べる話は実話です。(桜井英治著:贈与の歴史学儀礼と経済のあいだー)中公新書2011年p195ーp196を参照しました。

1430年12月20日に時の将軍足利義教がはじめて貞成親王(時の天皇の父)の伏見御所を訪ねたとき、貞成親王側は一ヶ月半前から周到なもてなしの準備をはじめていました。

周到な準備の甲斐あってスムーズに進みましたが最後の挨拶の時に、貞成親王は義教が庭に降りたときに一緒に庭に降りてしまいました。義教は驚いて立ち止まり深く恐縮しました。(貞成親王は過分な礼を取りすぎたと自身の日記『看聞日記』に書いています。)

翌日、義教から「私の退出時に庭に降りになったけれども、あの礼節は良くないですから今後はなさらないように」と。